03 拡張現実を用いた姿勢可視化によるスキートレーニングシステム
松本高(東工大), Erwin Wu(東工大, 華為技術日本株式会社), Chen-Chieh Liao(東工大), 小池 英樹 (東工大)
https://scrapbox.io/files/656589b58aab63001bbde18a.png
論文:
要旨:
本論文では, シースルー型HMDを用いたARスキートレーニングシステムを提案する。提案システムでは, 滑走姿勢を改善するための3種類の視覚的フィードバックをリアルタイムに提示する。評価実験によれば, ユーザの背骨を可視化する手法は従来手法よりも約7%姿勢が改善され, 最も高いパフォーマンスが得られることが示された。最後に, 実際のスロープ上でのパイロットテストにより, 実環境においても提案システムが適用できることを確認した。
採録時コメント:
本稿は,拡張現実を用いたスキートレーニングにおける姿勢を可視化する手法とその効果についての論文です。手法に強烈な目新しさはありませんが,スキーという対象に合わせて効果を有することが期待される表現をシンプルにまとめ,納得度合いの高い評価を重ねて知見を得ていることから,採択に足る論文であると判断しました。
参加者メモ・コメント:
効果音からどことなく懐かしさを感じる narumi.icon
バレエやダンスと違って正面に鏡写しの自己像を写すわけにはいかないんですね(進行方向が逆になるから…)nishiyama.icon
ビデオシースルー、問題ないくらい遅延が少ないものを使っているということなんですよね𥱋瀨洋平.icon
遅延が少ないとスキーぐらいの早さでも,VR酔いみたいなのは生じなさそうですか?礒本俊弥(LINEヤフー株式会社).icon
前方移動しかないとあまり気にならないのかもしれないですね。ただスキーの移動速度を時速36kmと考えるても1フレームの遅れで16cm移動しているので実際走る場合は障害物の少ないところじゃないと怖いかもしれません。これはシミュレーションだから問題ないんでしょうね𥱋瀨洋平.icon
実験はシミュレーションだったんですね(最初の動画に引っ張られていました)礒本俊弥(LINEヤフー株式会社).icon
TakashiMatsumoto.icon 実験はシミュレーション上で行い、VR酔いに関するコメントは得られませんでした。実際の雪上で用いる場合には安全上スピードをかなり落として使うことを考えています。
実際の雪上だとオブジェクトがなくてVR/ARのトラッキングが難しいみたいなことはあるんでしょうか hiromu.icon
qurihara.icon(チャット座長)興味深いので時間あまったらこの質問をさせてください。
このでっかいシミュレータやらせてもらったことあるけど、ほとんどレイテンシはなかったですね narumi.icon
あとやばいほど疲れた
PICOだと遅そうに思えますが…
ないように感じたというか、実際のスキーも踏ん張ってから曲がるまでレイテンシがあるように思えるからかもしれませんnarumi.icon
ぶつかっているように見えますが、「外側を通過している」んですねteramotodaiki.icon
matsumur.icon 上級者はスネで潰しますね。
姿勢が崩れていることを赤色で示してしまうと,赤色バーと重なった時に分かりずらそうな気がしました.なぜ赤色にしたのか気になりました.Yusuke Ashizawa.icon
TakashiMatsumoto.icon姿勢のインジケータに関しては半透明となっていてそこまで視界を塞がないので大丈夫だとは考えています。ただ、バーの色とは異なる色を使うなどの工夫はしたいと思います。ありがとうございます。
手元の水平バー、かけそばとかに置き換えると水平に保ちたいモチベーション高まりそうですねnishiyama.icon
スキーやったことないので知らなかったんですが、上半身の姿勢って結構重要なんですねohnishiakira.icon
図2の中と右の、姿勢がずれるとインジケーターが赤くなる表示は、ずれてる角度がわかるように基準となる理想の角度のバーも同時に表示した方が良い気がしました。(ポールの赤色と、ずれた時の赤色を同じ色にしたのは何でだろう?と私も思いました)的
TakashiMatsumoto.icon理想の角度の提示については考えていなかったので参考になります。ありがとうございます。
HMDはトラッキングに赤外線を使っているので強い太陽光下だとトラッキング難しいのがネック(昔,Oculus Questを屋外で使った時に西日でトラッキングがダメになった思い出).RGB映像でトラッキングを行うタイプがあれば解決する?
そもそも6DoFさえ分かっていれば問題ない?
基本的に反復動作のトレーニングをしているので、実際の移動視界が見えている必要性は高くなく、ビデオシースルーHMDでも良いということなんだと理解しました𥱋瀨洋平.icon
ゴールは屋外なんですね。確かにこの手のものはだんだん性能上がっていくから将来的な実用性を見込んでということですね𥱋瀨洋平.icon
70msecならたしかに低速ならほぼ気にならないかも𥱋瀨洋平.icon
HMDだけで全身の姿勢を推定できないのか気になった
ʕ•ᴥ•ʔ
質疑応答(発表者に質問したいことを書く場所):
背骨の傾きはどの位置を参照していますか?背中の中心あたり?論文にも,腰に付けたコントローラから取得しているとありました.すみません.shogo sekiguchi.icon
個人的には,背骨だけでなく,肩や腰椎の傾きも重心移動に影響するイメージだったので,背骨のどこで参照してるかで傾きの度合が変わる感じがしました.
実フィールドで使う場合、カメラによるコース状態把握(一切マーカーが無い、コントラストも少ないのでエッジ抽出も難しい)や姿勢フィードバックや標的重畳をリアルタイムで行わなくてはならないのでかなりハードルは高いと思われますが、どのくらいで実現可能だと考えていますか?
下記質問とも似ているので質問したいと思います qurihara.icon(チャット座長)
実際の雪上だとオブジェクトがなくてVR/ARのトラッキングが難しいみたいなことはあるんでしょうか hiromu.icon
赤外線で動作が不安定になる、という実証データはあるみたいでしたね。qurihara.icon
TakashiMatsumoto.icon現状スロープの形状をリアルタイムに検出するのが難しいので、傾きが一定の平面上に旗を設置しています。